お祭り
  • 日本三大盆踊りの一つ、郡上踊りってどんなの?
  • 郡上踊りはなぜ、みな徹夜で踊るの?
  • 郡上踊りの歌詞や曲はどんなの?

毎年夏になると「徹夜で郡上踊りが催され…」なんてニュースを耳にしますよね。

日本三大盆踊りの一つに数えられる、岐阜の郡上踊りですが、その盆踊りは他の地域とは違い特殊です。

そこで今回は、郡上踊りの歌詞や曲の意味を紹介するとともに、「そもそもなんで徹夜で踊るの?」という基本的な疑問も解決すべく、調べてみました。

以下をご覧になって、岐阜の郡上踊りについて詳しくなったところで、ぜひ参加してみてください!

郡上踊りの基本情報

  • 開催地:岐阜県郡上市内
    ※会場は毎日違い、決め方としては基本的にその日の縁日が行われる町内でやるそうです。
  • 主催:郡上八幡観光協会
  • 主催の電話番号:0575-67-0002
  • 公式サイト:郡上おどり
  • 毎年の動員人数:8/13~8/16までの4日間だけで、約25万人
  • アクセス:長良川鉄道越美南線『郡上八幡駅』

2022年・郡上おどりの開催日程

【7月】

  • 9日:旧庁舎記念館前、おどり発祥祭 (7時30分~)
  • 16日:上殿町八坂神社、天王祭
  • 23日:旧庁舎記念館前、犬啼水神祭
  • 30日:旧庁舎記念館前

【8月】

  • 1日:本町、大乗寺三十番神祭
  • 6日:積翠園前、宝暦義民祭
  • 7日:本町、洞泉寺弁天七夕祭
  • 10日:新栄町、恵比須祭(個人おどりコンクール)
  • 13日:新町~橋本町 盂蘭盆会(徹夜おどり) 午後8時~翌朝1時頃
  • 14日:新町~橋本町 盂蘭盆会(徹夜おどり) 午後8時~翌朝1時頃
  • 15日:橋本町~新町 盂蘭盆会(徹夜おどり)午後8時~翌朝1時頃
  • 16日:本町 盂蘭盆会(徹夜おどり)午後8時~翌朝1時頃
  • 19日:立町、日吉神社祖霊祭(団体おどりコンクール)7時 ~
  • 20日:本町、宗祇水神祭
  • 24日:上桝形町、桝形地蔵祭
  • 27日:新町

【9月】

  • 3日:新町、今町【おどりおさめ】

このように、郡上おどりは長い期間催しているので、どこか連日開催の時に行けると一番堪能できそうですね。

>>郡上躍りの詳しい場所と地図

郡上踊りの時間帯

郡上踊りの時間帯
  • 平日と日曜日:20:00~22:30
  • 土曜日:20:00~23:00
  • 徹夜おどり:20:00~1:00

通常であれば、郡上踊りの「お盆の徹夜踊り」の時間帯は、20:00~4:00です。

コロナ禍なので2022年は20:00~1:00となっております。

徹夜といってもずっと踊り続ける義務はありません。

もちろん体力があれば踊り続けても良いし、疲れたら休み休み踊っても良し!回復したら、また踊りに参加しましょう!

最初からきて途中で帰っても良いし、途中からきて最後までいてもOK。

郡上祭りは自由度の高い盆踊りなんです。だれでも参加できるうえに、踊るも踊らないもその人次第。

しかも全体を通して簡単な踊りの為、飛び入り参加でも見様見真似で踊ることができるんです。

このような沢山の自由なスタイルも、「徹夜踊り」が長年受け継がれている魅力の一つなんでしょうね。

郡上踊りはなぜ「徹夜」するの?

私も調べるまでは『なんで徹夜?』って思っていました!

調べてみると、徹夜をする理由は「伝統」といえるのではないでしょうか。郡上踊りで徹夜をするのはお盆の4日間のみ。(2022年は深夜1時まで)

ご先祖様の霊を、踊り続けてにぎやかにお迎えとお見送りするためではないでしょうか。

郡上踊りの歴史


郡上踊りは江戸時代に始まったといわれており、当時はお盆の4日間だけの盆踊りでした。

身分に関係なく参加できる盆踊りとして、江戸当時の盛り上がりも現代以上に活気あるものだったと伝わっています。

その活気。熱気は現代にいたるまで引き継がれ、今では7月13日から9月7日まで、なんと31夜を踊り明かす「日本一長い盆踊り」にまで成長。

「32夜も徹夜するの?」とあわてて調べたら、徹夜はお盆の4日間だけでした笑。そりゃそうですよね…。

さらに郡上踊りについて調べたら、徹夜したくなる魅力が沢山ありましたよ。

以下をご覧になって、今年は重要無形民俗文化財に指定された、日本の三大盆踊りの一つ・郡上踊りに是非参加してみてください。

郡上踊りの曲について!

郡上祭りの選曲はランダム

まず『10曲ある盆踊りの曲』。

順番が決まっているのかと思っていたら…その時の踊り場の調子をみて、演奏してくれるそうです。

まるでジャズバーのような雰囲気の祭りなんですね。

毎日の開催場所も違えば、参加する人も違うので、きっと演奏者はベテランの方なんでしょう。その場の雰囲気に合わせて曲を選び演奏する…。

世界共通の音楽の醍醐味を、古き日本文化「郡上祭り」でも見事に再現されているのです。

日本人である我々はもちろん、盆踊りになじみのない海外の方も、郡上祭りに連れて行けば喜んでもらえるのではないでしょうか?!!

全部で10曲ありますが、曲順は決まっておらず、その時の踊り場の調子をみて決めるそうです。

アドリブの多い『ジャズ』のような感じなので、長く踊っても飽きずに踊ったり、見たりすることができます。

ところで皆さん『どんな曲かな』とか、『歌詞』が気になりませんか?気になる曲とその歌詞…調べてみると1曲1曲が思っていたよりも長いことが判明!

公式サイトより実際の映像と歌詞が分かったので、ご紹介しますね。

歌詞はこちらの『郡上おどり大百科』のサイトをご覧ください!

ぜひ歌詞と照らし合わせてみてくださいね!

①曲名:かわさき

  • 始めの歌詞:郡上の八幡出て行く時は 雨も降らぬに袖しぼる
  • 特徴:落ち着いた歌詞や優雅な踊りは『郡上おどり』の代表歌として親しまれています。また踊り全体の準備運動ともなっていて、一番最初に踊られる曲です。

②曲名:春駒

  • 映像:https://youtu.be/Iv38vNg0Tq8
  • 始めの歌詞:(七両三分の春駒、春駒)郡上は馬どこあの磨墨の 名馬出したも気良の里
  • 特徴:その昔この地が『馬の一大産地』であったことがわかる曲です。手綱さばきの勇ましい姿が、威勢のよい踊りの動きとなって表現されています。またお囃子の横笛の音は『馬のいななき』に、軽快なバチさばきの三味線の響きは『馬のひづめ』の音のように聞こえてきます。ぜひ体感してみて下さい。

③曲名:三百

  • 映像:https://youtu.be/VX1SHyFE_MU
  • 始めの歌詞:(ハ ヨーイ ヨイコリャ)今年始めて三百踊り おかしからずよ他所の衆が
  • 特徴:宝暦の一揆で疲れ切った藩内を見た『青山幸道』は、身分上下の区別なく三百文ずつ与えました。それに驚き、喜びを隠しきれない人々たちが地踊りを披露し、その踊り姿を表現した曲です。

ちなみに青山幸道とは、1758年に初代・美濃郡上藩主のことです。現代の東京の青山という地名は、郡上藩の江戸屋敷があり、「青山」家の藩主が住んでいたことから付けられたそうですよ!

④曲名:やっちく

  • 始めの歌詞:『宝暦義民伝の巻』
    上の巻
    (アラ ヤッチク サッサ)
    わしがチョイト出て べんこそなけれど 私ゃ郡上の 山中家に住めば
  • 特徴:郡上八幡は城下町として栄え、江戸末期になると色々な旅芸人が入り込みました。両手に八枚の割った竹を連ねて打ち鳴らしながら、町中の家々に金品をもらうため歌いまわったのを踊りにした曲です。

上のユーチューブ動画を見ていただけるとお分かりですが、確かに木の板のようなものを打ちつける音が踊りの合間に特徴的に響き渡りますね。

⑤曲名:げんげんばらばら

  • 映像:https://youtu.be/KIjn3d8IkRE
  • 始めの歌詞:ハー げんげんばらばら何事じゃ 親も無いが子も無いが
  • 特徴:江戸時代の御殿女中の『手まり遊び』の様子を、着物のたもとを手繰る優雅なしぐさで表現した曲です。また『げんげんばらばら』の意味は、雉子のケンケンと言う鳴声と、羽根をばたつかせる音から、『ケンケンバタバタなぜ鳴くね、親がないか子がないか』というわらべ歌からきているそうです。

⑥曲名:猫の子

映像:https://youtu.be/qiB6jtFnr0k

始めの歌詞:(ヨーホーイ ヨイヨイ)猫の子がよかろ 猫でしやわせネズミョ捕る

特徴:郡上地方では養蚕農家が多く、蚕を食い荒らすネズミ退治のために猫が大切に飼われました。その子猫の可愛らしいしぐさを真似した踊りとなっています。歌詞にも字足らずや、字余り、方言も入っていて、足腰を自由に動かす楽しい踊りです。

⑦曲名:さわぎ

  • 映像:https://youtu.be/qqS9MPkSx00
  • 始めの歌詞:ハー 呑めよ騒げよ一寸先ゃ闇よ 今朝も裸の 下戸が来た
  • 特徴:元禄時代に流行した『騒歌』。今でいう『お座敷遊び』がこの時代にもあり、その様子を三味線や太鼓でにぎやかに歌ったものが旅芸人によって伝えられました。現在踊りには三味線も太鼓も入りませんが、派手な手拍子と踏み鳴らす下駄の音が夜更けの空によく響きます。

なんとなく、酔っ払いのおじさんたちの踊りのような気がしますよね、そういえば笑。

⑧曲名:郡上甚句

  • 映像:https://youtu.be/5yZutT41CO8
  • 始めの歌詞:櫓太鼓にふと目をさまし 明日はどの手でこいつぁ投げてやる
  • 特徴:『甚句』とは『地の句』が訛ったもの。江戸時代末期に『相撲甚句』が流行っていて、地相撲がさかんな郡上で歌われるようになったそうです。

現在この踊りは夜が更けてから踊られるので、『徹夜おどり』のお盆期間に聞こえるそうです。踊り手としても時間が分かるので、便利な曲ですね。

郡上甚句が踊られ始めたら、「あ~いよいよ徹夜で踊りあかしのスタートだ!」と気持ちが引き締まりますね。

⑨曲名:古調かわさき

  • 始めの歌詞:郡上の八幡出て行く時は 三度見かやす枡形を
  • 特徴:昔の畑仕事の様子を踊り化された曲です。歌詞も飾り気のない庶民生活や作業していた時に歌われていたものがあり、国の『重要無形文化財』に指定されています。

⑩曲名:まつさか

  • 映像:https://youtu.be/TaYSY0w5bms
  • 始めの歌詞:ヨーホイ モ一ツショ合点と声を掛るなら
  • 特徴:囃子ことばの『ア、ヨイヤナ、ヨートセ』は伊勢音頭の『ヤートコセ、ヨーイヤナ』が変化したもの。単調な節回しで、しみじみとした雰囲気を醸し出す曲は、この曲が毎回最後と決まっています。

郡上踊りを青山で堪能しよう!

郡上踊りの『三百』は、美濃郡上藩主の青山幸道がきっかけで生まれた踊りだと書きましたよね。

そして、青山という性の藩主が江戸勤務のときに住んでいた家のあった場所が、現代の東京の青山であるとも、上述しました。

郡上踊りそのものが、国の指定重要無形民俗文化財に認められ、ゆかりの地である東京の青山でも、毎年郡上おどりが開催されているのをご存知でしょうか?

郡上踊り、一度は踊ってみたい…けど岐阜は遠いな…という方は、是非東京青山で開催される郡上踊りに参加してみてください!

関東圏の方ならば、青山なら参加しやすいですよね。行く前に是非、上の動画を参考に、郡上踊りを練習して言ってくださいね!

ちなみに青山の郡上踊りでは、開催前に簡単な踊りの講習会もあるため、初めての人でも気軽に参加することができます。

しかも開催月は毎年6月

本場の郡上踊りに行く方も、「練習」もかねて青山の郡上祭りにも参加する価値はあります!

開催場では岐阜・郡上の物産品も販売。是非お誘い合わせの上、浴衣をきて一足先に夏の熱気を体験してみて下さいね。

郡上踊り・青山の基本情報

郡上踊り・青山の基本情報
  • 開催日程:2019年6月14日(金)~6月15日(土)
    ※2022年はイベント中止
  • 開催場所:秩父宮ラグビー場の駐車場
  • 料金:入場無料
  • 主催:青山外苑前商店街振興組合
  • 雨天決行

開催時間(予定)

※2022年はイベント中止です。以下2019年の情報です。参考まで。

  • 6月14日(金)
    15:00~郡上物産展開始
    16:30~踊り講習会
    17:00~郡上おどり開始
    19:30~お楽しみ抽選会
    20:30~おどり終了
  • 6月15日(土)
    13:00~物産展販売開始
    15:45~子供踊り講習会
    16:30~一般の郡上踊り講習会
    17:00~郡上おどり開始
    18:45~お楽しみ抽選会
    20:00~終了

両日とも講習会が16:30~なので、16時過ぎくらいに会場に到着していれば、練習から参加することができますね。

さいごに

日本三大盆踊りの一つ、郡上踊りについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。

ご覧頂いたとおり、10個の曲に10個の踊りが、夏の間中、郡上のどこかで踊られ続けています。

重要無形民俗文化財に指定された伝統的な踊りに、今年は是非浴衣をきて参加してみてください!

最後まで読んでくれてありがとうございました。